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痛みを減らしたいなら食生活を変えよう!

みなさんこんにちは。巣鴨整形外科リハビリテーションクリニックです。

今回は食と痛みの関係について書いていきます。

皆さんは腸内細菌が痛みの強さを調節しているという説をご存知でしょうか?
2019年11月にイギリスの医学雑誌(BJA)に掲載された論文に腸内細菌叢による疼痛調節・分子メカニズムと治療の可能性というテーマのものがあります。
その論文では元々腸内細菌は内臓の痛みとの関与が強いとされてきましたが、最近では腸内細菌叢が炎症性疼痛・神経障害性疼痛・頭痛・オピオイド耐性(麻薬性鎮痛薬への耐性)など多くのタイプの慢性疼痛でも重要な役割を果たすことが示唆されています。
細かい仕組みは専門的な用語ばかりなので割愛しますが、この論文では服薬治療に加えて食事管理を行うと疼痛治療に効果的な可能性が高いとあります。
また、腸内細菌叢はアルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症、うつ病、慢性疼痛などの神経疾患の発症に重要な役割を果たすことが認められるとあります。

また、変形性膝関節症の患者さんで実験した研究があります。
2020年1月にアメリカで変形性膝関節症患者の痛みに対する低炭水化物および低脂肪食の効果という論文が発表されました。
この論文では変形性膝関節症の65~75歳を対象に12週間の食事管理をした群としなかった群で自己申告による痛みの強さ、生活の質などを3週間ごとに検査しています。
結果は低炭水化物または低脂肪食を続けると炎症が起きにくくなり、痛みの減少と細胞状態の良化に繋がることがわかりました。
この実験では変形性膝関節症が対象でしたが、肩や股関節など別の関節の痛みも食事を見直すことで改善があるかもしれません。

ここまで読んで頂けた方は実際どんなものを食べたら良いのか気になると思います。
低脂肪低炭水化物の食べ物を分類に分けて記載していきます。

主食:白米、うどん、そば、バスタ
肉類:鶏ささみ、鶏むね肉、牛ヒレ、豚もも・ヒレ
魚介類:かつお、まぐろ赤身、あさり、はまぐり、車えび、スルメイカ、真ダコ
卵・乳製品:卵白、低脂肪牛乳、脱脂ヨーグルト
野菜:ほぼ全般OK
その他:こんにゃく、しらたき

~最後に~
1番大事なことは食べ過ぎないことです。
低炭水化物や低脂肪の食事をすることは痛みの改善に繋がる可能性がありますが、量を食べ過ぎると体重が増え関節に負担がかかるので満腹になるまで食べるのは避けましょう。
また内科的な持病があると食生活を変えることで持病が悪化する可能性がありますから、持病があって食生活を見直したい場合は必ずお医者さんと相談して下さい。

#豊島区巣鴨#整形外科#巣鴨整形外科リハビリテーションクリニック

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