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転倒予防について知っておこう

みなさんこんにちは! 豊島区巣鴨にございます、巣鴨整形外科リハビリテーションクリニックです!

みなさんは、躓いたり、滑ったり、よろめいたりして転びそうになった経験はありますか?

家の中や電車の中、スーパーマーケットなど例を挙げればキリがありません。

それがいつしか、転倒を恐れて外出の機会が減少し、様々な悪影響を及ぼしていきます。

 

転倒を失くすことは不可能です。転倒しない環境を整えたり、能力を身につけることが大切です。

 

毎年、東京消防庁防災部防災安全課から、「救急搬送データから見る日常生活事故の実態」が報告されています。

 

令和2年のデータでは、東京消防庁管内で127,382人が救急搬送されています。年齢別にみると65歳以上の高齢者が76,707人となっており、全体の約6割を占めています。

 

高齢者の事故の中で最も多いのが「ころぶ」事故で、55,183人が救急搬送されています。

発生場所は、「住宅等居住場所」が32,786人で最も多く、「住宅等居住場所」を屋内外に分けると30,254人が「屋内」であり、「住宅等居住場所」で「ころぶ」事故が多く発生した場所は、22,494人の「居室・寝室等」となっています。救急搬送時の初診時程度では、軽症が最も多いですが、約4割の高齢者が入院の必要がある中等症以上と診断されています。

 

高齢者の事故の中で「ころぶ」事故の次に多いのが「落ちる」事故で、6,552人が救急搬送されています。

発生場所は、「住宅等居住場所」が、5,086人で最も多く、「住宅等居住場所」で「落ちる」事故が多く発生した場所は、2,826人の「階段」となっています。救急搬送時の初診時程度では、軽症が最も多いですが、4割以上の高齢者が入院の必要がある中等症以上と診断されています。

転倒予防①:二重課題をやめる

歩いている時に転倒するのは、一度に複数の動作を行う二重課題の場面が多いとされています。例えば、歩きながら携帯電話を操作したり、歩きながら急な方向転換をしたりすると転倒リスクが高まります。あえて二重課題の練習を行って慣れておくというのも一つの手ではあります。

 

転倒予防②:転ばない環境を作る

屋内ではスリッパではなく裸足で歩く、夜間はセンサー付きの照明を使用する、ベッドや廊下、階段、風呂・トイレなどに手すりを設置する、屋外で不安な場合は杖を突くなど様々な対応を講じ、転倒リスクを下げましょう。バリアフリーは段差等の障害を解消する一方、能力の低下を招いてしまう可能性があります。

 

転倒予防③:バランス能力を強化する

片足立ち…左右10秒~30秒

継ぎ足立ち…左右10秒~30秒

爪先立ち…10秒~30秒

自然な立位で後ろを振り返る…左右5回~10回

はさみ足横歩き…10歩5往復

後ろ歩き…10歩5往復

 

転倒予防④:筋力を強化する

かかと上げ…20回~30回

太もも上げ…左右20回~30回

座位で腕を大きく前後に振る…20回~30回

 

いずれの運動も、壁や手すりなど掴まるものがあるところで安全に行えるように心がけましょう!

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