「骨密度」は骨の強さを判定する代表的な指標です。
骨の中にはカルシウムなどのミネラルがどの程度あるのかを測定します。骨密度は若い人の骨密度の平均値と比べて自分の骨密度が何%であるか表されます。
○骨密度検査は、骨の健康を知る上で重要な手がかりです。
骨密度は骨の強さの70%は骨の量で決まります。残りの30%は骨の量以外の要素によって決まり、それの総称を骨の質と言われています。
骨粗鬆症は、この骨の量が減少して骨の質も低下し骨折のリスクが高まる病気です。骨密度が若い人の70%以下に減っていたり、背骨や大腿骨が軽く転んだ程度で折れてしまっている人は骨粗鬆症と診断されます。
骨粗鬆症に気付かず病状が進んでしまうと、気付かないうちに背骨がつぶれて背中が大きく曲がったり尻もちをついた程度で寝たきりになるほどの骨折をする可能性が高くなります。その為、早期に発見して治療を始めることが重要になります。
○60歳代女性の約5人に1人が骨粗鬆症と言われています。(骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン より)
これは閉経後の女性に注意が必要です。閉経により女性ホルモンの分泌の低下に伴い、骨の量が急激に減るため男性より多く骨粗鬆症になりやすいです。
また加齢に伴って増える為、高齢化が進む日本では骨折により要介護となる人の増加が社会問題となっています。骨折により生活上の動作で身動きが取れなくなり、身体機能が低下することにより、そのまま寝たきりになることもあるので注意が必要です。
○定期的に骨密度検査を受けましょう
特に女性は50歳以上で骨粗鬆症になる人が多くなります。骨を丈夫にする食事や運動に気をつけるとともに、定期的に骨密度測定を受けて自分の骨のチェックをしておきましょう。
骨折してしまう前に発見し、治療を始めることが肝心です。
※当院でも検査・治療は行えますので、自身の骨密度の数値や程度が気になる方は是非ご相談ください。
○日常生活で気をつけること
●転ばないように生活環境を整えましょう。
これは以前に投稿した内容にも記載されていますので、宜しければご参照ください!
●食事について
骨を丈夫に保つにはカルシウムやビタミンD・Kを積極的に摂りましょう。
※ビタミンDを働かせるためには日光を浴びる必要があります。摂取だけでは効果はないです。日を浴びるといっても全身黒くなるほど浴びる必要はありません。指先のみでも問題ないとされています。時間にして日差しが強い夏は10分程度。日差しの弱い冬は30分程度と言われています。他の季節については20分程度で良いでしょう。
下に年齢別必要なカルシウム量(左上図)、カルシウムを多く含む食品(右上図)、ビタミンD・Kを多く含む食品(左・右下図)より参考にしてみてください。
身体の大きさによっても必要量というものは異なってくるので、下記の図は大まかな値であると考えて頂けると幸いです。
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●運動について
週3回30分程度の買い物による歩行でも良いとされています。
また右の図のような運動(骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン作成委員会、骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版、骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成員会、2015.:参考文献)により、背筋を鍛えることで背骨の骨折予防効果も期待できます。
またバランス能力を鍛えることで転倒予防にもつながります。
先と同様にこちらを参考にしてみてください。